CAUTION!
59コンビがカオス組に居ます
流血描写はないけど、台詞がちょっと物騒です
それでも「いいですとも!」という兄さん並の優しい方はこのままスクロール
それ以外の方はお戻り下さい






































 光の気配が近づいている。
 誰が言ったか定かではないが、そうと聞いてはじっとなんてしていられなかった。
 「なら、ちょっと見てきてやろうぜ?」と、いつも悪戯の片棒を担いでくれる少年と共に、バッツがカオスの本拠地を抜けだしたのが一時間程前。こちらの領域に入る手前でひっそりと野営の準備をしていたコスモス陣は、見張りを立て警戒こそしているようだが、彼らは未だ崖の上から自分たちを見つめる二人組がいる事に気付いていないらしい。
「ひぃ、ふぅ、みぃ……あれ?ジタン、二人足りないぞ?」
「それ、この前オレらが倒した奴らだろ。もう忘れちゃったのか?」
「あー……ああ、思い出した。なんかあいつら、手ごたえなかったからさ」
「ひっでーの」
 全身を黒いローブで包み目深に被ったフードの下の両目を細め、ジタンと呼ばれた少年はくすくす笑う。そうしてふと何かを思い付いたのか、腕を伸ばし傍らにいるバッツのマントの裾を引くと、視線だけで屈めと促した。
「なぁバッツ、勝負しないか?」
 口の端に笑みを乗せたまま耳打ちされたジタンの提案にバッツは目を瞬かせたが、それもすぐに無邪気な笑みに変わる。
 この時点で、偵察という本来の目的を二人はすっかり忘れてしまっていた。
「いいぜ。どっちが多く殺せるか、だな?……あ、でも引き分けになったらどうするんだ?」
「おいおい、レディも頭数に入れてんのかよ。そもそもあの子、元はこっち側だったんだろ?怪我でもさせて、ケフカにキレられても知らねーぞ」
「う…っ」
 カオス陣は皆、一癖も二癖もある連中ばかりだ。その中でもとりわけ奇天烈な人物の名を出され、流石のバッツも言葉に詰まる。ケフカがコスモス側の少女に執心なのは、周知の事実だ。
「それは……嫌だなぁ」
「だろ?だったらレディは除外。獲物はヤローだけな」
「了解!」
「ヘマすんなよ?」
「そっちこそ」
 顔を見合わせ笑い合って、先に動いたのはジタンの方だった。たん、と地面を蹴る軽い音と、纏う者を失い風を孕んで舞うローブだけを残し、小柄な体はあっという間に崖下へと降りていく。濃紺の服に映えるプラチナブロンドの髪と、大きな空色の瞳。容姿こそ愛らしい小さな親友が、コスモス側からだけでなくカオス側からも”青い目の死神”と呼ばれているのを、バッツは知っている。
「さぁて、おれも負けてらんないな」
 何と言っても、久しぶりの大勝負だ。後れを取る訳にはいかない。
 伸ばした両手の先に生んだガーランドの大剣を掴み、バッツもまたジタンの後を追った。





裏設定として、59の代わりにコスモス入りしてるのはゴル兄さんとジェクトパパ。
59は一緒にカオス組になるなら、特に何も変わらなそうだなと。会話内容が物騒になる程度で。
二人ともアナコス。カオス側ならジタンも死神。一応原作ネタ?黒ローブ着せたのは趣味です←
死神って言ったら黒いローブと大鎌だろ!あ、牧師服でも可!←(歳が知れる)


2009.03.13