「君は、日向に似ているな」
 四角四面を絵に描いた様な我らがリーダーには珍しい、穏やかな声音とその内容に、ジタンは空と同じ色の瞳を瞬かせた。長い尻尾が、ふらりと揺れる。
「…自分じゃよくわからないけどさ。でも、それを言うならオレよりティーダの方が合ってるんじゃないか?」
「いや、彼は空に照る太陽そのものだろう」
「ああ、そうかも」
 終わりなき闘争の合間の、僅かな休息。けれど厳めしい兜を脱ぎ、愛刀の手入れをするでもなく、ただ傍らに座って自分と雑談に花を咲かせているウォーリアなど、ジタンは今まで見た事が無かった。
 珍しい、だが悪くないと思う。
「…こうしていると、君の傍に人が集まってくるのが解る気がする。―――成程、君の隣は心地が良い」
 ―――これだから、天然は性質が悪い。
 奇襲に近い不意打ちに火照った頬を隠す事も出来ず、陽だまりの髪をした少年は凪いだアイスブルーの瞳に向かい「煽てても何も出ないぜ?」と告げるので精一杯だった。





WOLと。場所は次元城で。


2009.04.05〜2009.10.25 拍手掲載